新規開業・スタートアップ支援資金｜制度の特徴や審査項目を解説

事業の構想を持つ起業家にとって、最初の大きな壁となるのが資金調達です。

十分な自己資金がないために、優れた事業計画があっても、その実現を諦めてしまうケースは少なくありません。

しかし、日本政策金融公庫が提供する「新規開業・スタートアップ支援資金」は、そんな起業家の強い味方となります。

本記事では、この支援資金制度の概要と審査項目について解説いたします。

新規開業・スタートアップ支援資金とは？

新規開業・スタートアップ支援資金とは、新たに事業を始める方や、事業開始後おおむね7年以内の中小企業・小規模事業者を対象とした、日本政策金融公庫が提供する融資制度です。

この制度は、起業家の資金調達を支援し、新たな事業の創出を促進することを目的としています。

利用対象者は幅広く、これから起業する個人、法人、そして事業を開始して間もない事業者が含まれます。

融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)で、返済期間は設備資金で20年以内、運転資金で10年以内と比較的長く設定されています。

担保や保証人は、原則として不要とされている点も大きな特徴です。

制度の特徴

この制度は、これから起業する方や事業を始めたばかりの方でも、通常よりも有利な条件で利用できる点が大きな特徴です。

たとえば、女性、35歳未満の若者、廃業歴を有するも再チャレンジしたい方など、特定の要件を満たす場合、利率が引き下げられるなどの優遇措置が適用されます。

また、事業実績がなくても、創業計画の実現可能性や、自己資金の準備状況などが重視されるため、融資を受けられる可能性があります。

審査項目

新規開業・スタートアップ支援資金の審査では、主に以下の項目が重視されます。

まず、創業計画の実現可能性です。

事業のアイデアや市場の将来性、競合との差別化などを具体的に説明できるかが問われます。

次に、自己資金の準備状況です。

ある程度の自己資金を準備していることは、事業に対する本気度を示す重要な要素となります。

さらに、経営者の経験や能力も評価されます。

事業に関連する業界での経験や、これまでの職務経歴などが審査されます。

まとめ

新規開業・スタートアップ支援資金は、これから事業を始める方や事業開始後間もない事業者を対象とした、日本政策金融公庫の融資制度です。

この制度は、長期の返済期間や原則として担保・保証人が不要といった有利な条件が特徴です。

審査では、事業計画の実現可能性や経営者の経験、自己資金の準備状況などが重視されます。

この制度を活用することで、起業時の資金調達のハードルを下げ、事業をスムーズに立ち上げることができます。

融資や資金調達でお困りの際は、ぜひ税理士にご相談ください。